最低保障年金の目的は増税!?

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの土田です。

 

自民党総裁選がニュースを賑わしておりますが、次期首相ですからその政策は日本の未来に大きく影響しますので注目ですね。

 

様々な論点がありますが、ファイナンシャルプランナー的に言えば、経済政策や税制改正、そして年金や社会保障問題に関してが主な関心事となります。

 

その中で、次期首相に最も近い位置にいると言われる河野大臣が「公的年金」について発言しています。

 

日経新聞2021//22 朝刊 「年金論戦、河野氏は筋金入り 厚労省の不作為突く」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK211VQ0R20C21A9000000/

 

以下引用

自民党総裁選の政策論戦のテーマに年金改革が浮上した。岸田文雄、高市早苗、野田聖子の3候補には想定外だったのではないか。

仕掛けたのは河野太郎氏だ。出馬を表明した今月10日の記者会見では年金の「ね」の字も出なかったが、同日夜に出演したテレビ東京系列の「ワールドビジネスサテライト」で、自らこの問題を提起した。

首相になった場合、在任中の消費税率の扱いをどうするかを番組キャスターに問われ「わからない」と答えたうえで、河野氏のほうから年金改革を切り出した。将来、高齢期の暮らしを支える最低保障機能が果たせなくなる現行制度の欠点を補うために、基礎年金に税財源を充てる必要性を示唆した。

18日に開かれた日本記者クラブ主催の討論会では、高市、岸田両氏の問いに答えるかたちで考え方をより明確にした。ポイントは次の3点だ。

国民年金は低所得者に保険料の減免制度があるが、そのぶん将来の年金給付は減らされる。厚生労働省は減免の利用を促すことで見かけの保険料徴収率を高めているが、このやり方ではいずれ最低保障機能を果たすのが難しくなる

最低保障年金の財源は保険料よりも税金のほうが理にかなっている。一定以上の収入・資産がある人には税財源の年金は支給しない

無年金・低年金の高齢者のなかには生活保護に頼らざるを得ない人がおり、今後さらに増えるだろう。(地域や世帯構成によっては)生活保護の受給額が国民年金を上回る逆転現象も起きている。生活保護の財源は税だ。年金の最低保障が機能すれば生活保護の受給者が減り、増税幅は抑えられる。そもそも年金の税財源化は保険料負担からの置き換えなので、トータルの国民負担はツーペイ(差し引きとんとん)になる

 

引用終わり

 

 

確かに、高齢者で無年金(年金を未納だった方になりますが)者は生活保護を受けており、国民年金を受け取っている受給者よりも、受給額も多く医療費等も無料となっているため、実際には年金を払った方よりも負担が少なく給付が多い状況になっているので、ここに最低保障年金を導入することで、生活保護者を減少させることができ、また一定の収入・資産がある方にはこの「最低保障年金」を支給しなければトータルの国民負担は同等となるのかも知れません。※最低保障年金額も受給できるかどうかのバーも分からないので何とも言えませんが…。

 

しかし、この「最低保障年金」の財源は「消費税」になる考えを示しており、また消費税を上げて、結局ツケを払わせられるのは我々国民かーとガッカリしてしまうのは私だけではないでしょうし、かつて5%から8%上げた時には「全額社会保障に使う」と言っておきながら法人税の減税など他の事に使われたのは記憶に新しいところです。

 

では、「最低保障年金」の為に消費税は何%上がるのか?についてこんな記事がありました。

 

ライブドアニュース2021//22 「河野太郎大臣がぶち上げた「年金の最低保障」が、日本経済に与える「意外なインパクト」

https://news.livedoor.com/article/detail/20905285/

 

以下引用

単純計算すれば6%の消費増税が必要だが…

現状の公的年金は加入者の保険料がベースとなっており、基礎年金については半額が国庫(税金)から補填されている。河野氏が提唱しているのは、基礎年金部分をすべて税金でカバーするというプランである。

最低保障の制度が導入されれば、基本的にすべての人に最低限度の年金給付が保障される。現行制度では、経済的な理由などから保険料が払えなかった場合、無年金になってしまうので老後の生活が極めて厳しくなる。経済的に困窮した場合でも最低限度の年金が確保されるというのは、多くの国民にとって安心材料となるだろう。

他候補が指摘する通り、最大の課題は財源をどうするのかだが、この制度が可能なのかについて考える際には、現行制度と予算規模についての理解が不可欠となる。公的年金の制度は少々複雑だが、重要な部分なので少しお付き合い願いたい。

日本の公的年金は賦課方式と呼ばれており、個人が保険料を積み立て、それを老後に使うという方式ではない。現役世代が支払った保険料で高齢者の年金を賄うという考え方であり、インフレなど経済変動に強いという利点がある一方、高齢化が進むと現役世代には不利になる。今の日本はまさに後者の状況であり、年金制度の信頼感を下げるひとつの要因となっている。

公的年金は、基礎年金(国民年金)と厚生年金の2階建てになっており、基礎年金は全員が給付を受けるが、厚生年金は制度に加入している人(主にサラリーマン)だけが受け取る。簡単に言ってしまえば、個人事業主(あるいはフリーランス)は国民年金のみで、企業や役所に勤めるサラリーマンは国民年金と厚生年金の両方を受け取ると考えてよい。

基礎年金は未納がなければ月額65000円を受け取ることができる。現在、基礎年金の給付を受けている高齢者は約3400万人となっており、毎年の支出額は約23兆円である。基礎年金については、給付額の2分の1を国庫負担することが法律で決まっており、一般会計予算などから毎年約11兆円が拠出されている。逆算すれば12兆円の追加予算があれば全額を税負担で給付できる。

河野氏は財源として消費税を充当するとは明言していないが、消費税を目安にした方が負担額が分かりやすいと主張している。仮にこの金額を単純に消費税で負担する場合、6%程度の消費増税が必要という計算になる。

引用終わり

 

この様に、現在の国民年金と同等で65,000/月の受給で計算した場合で、6%程度の消費増税が必要です。勿論65,000円で毎月暮らせる訳はないので、生活保護者は生活保護費がその分差し引かれるだけで、医療費無料など実際の面は変わらないでしょうし、生活に困窮しているが生活保護は受けていない方も若干年金は増えるかも知れませんが、あまり大きな影響はないのではないでしょうか?

また現役世代は国民年金分の負担は減るかも知れませんが、消費税が6%も上がると家計負担は大きくなるので楽になった感は出るのか疑問です。

 

※国民年金一号被保険者(自営業など)の保険料はR3年度は16,610/月ですので28万円位消費税が掛かる生活をしている場合は負担増ですし、厚生年金から何%(金額になるかもですが)分が減額対象か分かりませんので会社員・公務員など2号被保険者の負担増減も不明です。そもそも厚生年金の基礎年金を一定の収入・資産がある場合に受給できなくなるならその収入・資産額を明示するのが先(概算で結構なので)ではないでしょうか?

特に資産があれば最低保障年金は受給できないとなれば、自分で資産形成をして資産を築いた方は頑張り損になってしまうのでそれも不公正です。

 

「最低保障年金」と言えば聞こえは良いのですが、実際には65,000/月しか受け取れず、生活保護者はそのまま生活保護者として、差額は受給され医療費なども無料なので変わらず、会社員や公務員など2号被保険者は、老後も働くなどして収入があったり、資産形成を現役時代から行って資産があったりしたら、最低保障年金分の年金を減額されるという事になり、その分「消費増税」をされる訳ですから、良いことってあるの?という感じしか受けません。

 

そして忘れてはいけないのは、今の高齢者水準で消費税6%必要なので、今後高齢化が進展すると更に消費増税が必要になるのは目に見えています!

 

まだまだ全容が分からないので何とも言えないのではありますが、今出ている情報からで判断すると、「最低保障年金」という美名のもとの「消費増税案」でしかなく、年金問題の解決にもならないものであり、全く賛同できないと感じました。

 

日経新聞記事の最後には「マクロ経済スライド」(ザックリ言うと現役世代の所得の何割を年金で受給できるかという所得代替率というのがありますが、それを2040年代には50%まで下げ(今は約62%)、そこからは横ばいにするという仕組み)が発動されないという問題の指摘があり、これはその通りではあるのですが、これも経済成長してこなかったことで現役世代の所得が上がらず、デフレで物価も上がらずで実施されなかった事がそもそもの問題で、もちろん政府の経済政策の失敗が原因です。

 

したがって、日経記事にあるような河野大臣に軍配が上がる話しでは全然なく、寧ろパートなどへの厚生年金加入を広げること(これも個人・企業とも負担増になりますが)やマクロ経済スライドの実施などを言っている他の候補の方に現実的と感じました。

 

 

確かな事は、このままでは年金は厳しいことであり、そのためにiDeCoやつみたてNISAなど個人の備えを政府が推し進めている事です。

 

こういった総裁選で出てきた話題をきっかけに将来を考えてみてはいかがでしょうか?

 

自分で学びたいという方はこちらもご参考下さい。

 

独立系ファイナンシャルプランナーと一緒に考えたいという方はこちらからお問合せ下さい。

 

今日もありがとうございました。

 

 

 

あきたで出産・子育てガイドブックに取材記事が掲載されました。

クルール秋田版(4月号)に記事が掲載されました。

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