こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
さて、1ドル128円と年初から約13円円安ドル高という異常な勢いの円安が進んでいます。原油価格も高止まりしており、今後も物価上昇圧力は高まりそうですね。
さて、こういった情勢変化は外部環境の変化だと思いますが、ライフプランを考える上では、自身の変化である内部変化も当然検討する必要があります。
そんな内部変化で一番わかりやすいのが、「年齢」による変化であり、これは予測がし易い(10年後の年齢は誰でもわかりますので)変化でもあり、準備を必ずしておかなければならないものですね。
とはいえ、例えば老後にいくら準備したらよいか?というのは平均値で考えてもあまり意味はなく、自分がどんな生活をしたいかで変わるものですが、日経新聞にこんな記事がありました。
日経新聞20220422 Web版 「60代ライフの「幸せ」に必要な資産額とは」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB110R00R10C22A4000000/
以下引用
金融業界では、「退職後の生活に資するため、早くから資産運用を中核とした資産形成が必要だ」という。その一方で、実際、資産運用をしなくとも、一定程度の預金と年金だけで退職後の生活を満足しながら暮らす人たちも多くいる。なぜ現役時代に資産形成を進めなければならないのかと聞かれて、どう答えるべきだろうか。
ライフサイクル仮説では、現役時代の所得の余剰分を退職後の生活に移転(=資産形成)することが合理的な判断だとしているが、それが生涯を通じて幸せな生活をするためだとすれば、「幸せな退職後の生活のために現役時代に資産形成を行う」ということになる。
ならば、資産があることが幸せにつながるのだろうか、どれくらいの資産があれば幸せと感じるのだろうか、何と比較して多いと認識できれば幸せなのだろうか、などといった疑問が次々と湧き出る。
筆者が代表を務めるフィンウェル研究所は、2022年2月に「60代6000人の声」アンケートを実施した。三大都市圏、人口100万人以上の県庁所在地、30万~100万人の県庁所在地、それぞれから60代2000人以上、合計で6485人の回答を得た。
今回の調査で中核に据えたテーマの一つは、60代の生活満足度だ。「あなたは現在の生活全般に満足していますか」という設問と、選択肢として「満足できる」「どちらかといえば満足できる」「どちらともいえない」「どちらかといえば満足できない」「満足できない」の5つを用意した。それを5点から1点に換算して、集計した。
分布をみると、5点満点の「満足している」は全体の9.0%と少なく、最も多かったのが4点の「どちらかといえば満足できる」だった。また回答者6485人の平均値は3.17点で、3点の「どちらともいえない」より少し満足している姿を示している。
「生活全般の満足度」の他にも、「健康状態」「仕事・やりがい」「人間関係」「資産水準」の満足度も聞いた。それぞれの平均値は、「人間関係」が3.51点と最も高く、次いで「健康状態」の3.30点、「仕事・やりがい」の3.20点と続く。ただ残念ながら「資産水準」は平均値が2.80点と、「どちらともいえない」水準を下回った。
引用終わり
記事では、60代の方6485人へのアンケート結果をまとめたものから、フィンウェル研究所が導き出した、満足できる資産額も導き出していますが、アンケート項目への相関が一番高いのが、資産水準に関するアンケートだったということがこの記事で注目するべきポイントだと思います。
というのも、資産水準に満足している方は概ね他の項目への満足度も高くなっており、「先立つもの」としてのお金がなければ、やはり老後生活は満足できないという結果が出たアンケートです。
「お金がなければないなりに」という方もいらっしゃると思いますが、それでもないよりはあった方が良いのも事実ですし、怖いのは健康な60代では資産水準にある程度満足していたとしても、70代80代となるにつれてよりお金への不安は高まるのではないかと思います。
また、アンケート項目の中で一番満足度が低かったのもこの資産水準項目であり、バブル期も経験した恵まれていた世代であってもこの結果という事は、それよりも下の世代である私たちは心して準備をしなければいけませんね…。
冒頭お伝えしたように、時代の変化や情勢の変化など外部環境も大きく変わりますが、まずは予測しやすい自分の変化に対してしっかりと準備をしておくことが大切です。
危機感を覚えやすい今だからこそ、ライフプランを行って「今も将来も安心できる家計」作りをしてみませんか?
ご自身でという方はこちらもご参考下さい。
プロと一緒にという方はこちらからお問合せ下さい。
今日もありがとうございました。