あけましておめでとうございます。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
個人的には年末年始と大寒波に見舞われ、除雪による腰痛との闘いで幕を開けた2022年です(汗)1年1年やはり歳は取っていき衰えも感じますが、自然の厳しさも年齢による変化も楽しめるように心に余裕を持ちたいところですね。
さて、2022年はどんな一年になるのでしょうか?
世界経済的にはコロナによる金融緩和政策の縮小・終了や米国の利上げの影響がどう出るかは当然注目ですし、ロシアや中国といった安全保障面にも懸念があります。
日本経済も課題は多く、コロナ後の日本経済をどの様にしていくのかというビジョンが政策を見ても曖昧に感じる中でのRCEP始動ですから、日本の将来にとっても大事な一年になるはずです。
今年に入ってから日経新聞で連載されている「成長の未来図」という記事ですが、今日はこんな記事でした。
日経新聞2022/1/6 朝刊「寡占が奪うダイナリズム 競争こそが野心の源泉」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL066Y60W1A201C2000000/
以下引用
「この買収でソーシャルメディア・プラットフォームの競争は損なわれ、潜在的な挑戦者が消し去られてしまう」。英国の競争・市場庁(CMA)は2021年11月末、米メタ(旧フェイスブック)による米画像共有サービス大手ジフィーの買収に待ったをかけた。
ジフィーは広告や画像検索で特殊技術を持ち、メタのライバルに成長する可能性を秘めていた。CMAはメタが競合相手を取り込めば消費者の不利益になると判断した。
米IT大手「GAFA」への視線が厳しくなるのは巨大な資金力を武器に次の成長の芽を摘む存在と認識されるからだ。
先進国で経済成長が鈍化している背景には生産年齢人口の伸び悩みがある。さらに見逃せないのは企業間の競争が減りイノベーションを生み出す力が衰えていることだ。
国際通貨基金(IMF)の分析は巨大企業がますます富み、その他の企業が「多弱」に陥る傾向を裏付ける。2000年以降、世界のトップ10%の企業はM&A(合併・買収)を重ねて右肩上がりで収益を伸ばす一方、圧倒的多数の企業ではほぼゼロ成長が続く。
資金力のある企業は新たな技術を獲得するためM&Aに動く。競合するプレーヤーの数が減る結果、研究開発への意欲が薄れる。IMFは巨大企業のM&Aによって今後の研究開発費が4%減ると試算する。
引用終わり
GAFAなどの巨大企業によって、ライバルとなりそうな企業を買収することで寡占していくやりかたが問題となっています。記事では企業間での競争がなくなる事でのイノベーション力の衰えを指摘していますが、一昨年の米国大統領選挙でもコロナでも巨大企業が情報統制を行うという行動に出たことが問題となったことも記憶に新しいところです。
こういった巨大企業は国の垣根を超えるだけでなく、国家自体を超える可能性もあり、それ自体の良し悪しよりも、今後大きな変化を世界に与えると思います。どんな社会になるかを予想するのは難しいですが、いずれにしても大きな社会変化によって旧来の常識が通用しないような社会になる可能性(私たちは既にスマホやコロナでの大きな社会変化を経験済みです)も検討しておく必要はあるでしょう。
また、記事の通り、日本でも寡占化は進んでおり、政府も事業承継問題やコロナの影響もありM&Aを促進しています。これが国際競争力を得るためのM&Aであればよいのですが、国内の市場の寡占化を生み競争力を更に失うことにならない様にしてもらいたいところですし、寡占化で消費者が選択できないという問題が出てこないことを願います。
世界的な物価高が起こっている中で、国際競争力がなくなるのは、食料自給率、エネルギー自給率の低い日本では死活問題です。将来的にRCEPによって、日本の良い食料品が海外に高く買われ、日本では流通しないなんていう事にならないように、しっかりと日本も成長していかないといけませんし、そのためには私たち個々人の成長も大切です。
2022年はもしかしたら未来への大きな分岐点となる一年になるかも知れませんね。
私もそのつもりで一年を生き切りたいと思います。
今年もよろしくお願いいたします。
今日もありがとうございました。