こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
先日、コロナ禍もあってかなかなか難しかった対面でのセミナーを行ってきました。今回は会場での対面+オンラインという形式で行ったのですが、こういった形式が今後も増えていくのだろうなと思います。とはいえ、顔を見ながらでないとやはり反応が分からないこともあり、難しいところはありますね。
さて、先月の総選挙で自民党・公明党の与党が安定多数の議席を得た訳ですが、その政策がどんどん出てきました。
日経新聞2021/11/17 Web版 「外国人就労「無期限」に 熟練者対象、農業など全分野」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE019ZY0R00C21A9000000/
以下引用
出入国在留管理庁が人手不足の深刻な業種14分野で定めている外国人の在留資格「特定技能」について、2022年度にも事実上、在留期限をなくす方向で調整していることが17日、入管関係者への取材で分かった。熟練した技能があれば在留資格を何度でも更新可能で、家族の帯同も認める。これまでの対象は建設など2分野だけだったが、農業・製造・サービスなど様々な業種に広げる。
別の長期就労制度を設けている「介護」を含め、特定技能の対象業種14分野すべてで「無期限」の労働環境が整う。専門職や技術者らに限ってきた永住への道を労働者に幅広く開く外国人受け入れの転換点となる。
引用終わり
日経新聞2021/11/17 Web版 「金融所得課税「22年以降に方向性」 自民税調会長」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA178KC0X11C21A1000000/
以下引用
自民党の宮沢洋一税制調査会長は17日のインタビューで、株式の配当や売買にかかる金融所得課税の強化について年末にまとめる与党税制改正大綱に今後の検討課題として明記する考えを示した。
12月までの税制改正の議論で結論を出すのは否定しつつ「来年以降にかけてそれなりの手当てをしていくことが非常に大事だ」と強調した。一律20%の日本の税率は「世界的にみても低いのは間違いない」と引き上げに意欲を見せた。
引用終わり
日経新聞2021/11/18 Web版 「ガソリン補助金、効果・公平さ疑問 軽油も対象へ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1785Y0X11C21A1000000/
以下引用
政府は19日にまとめる経済対策に原油高への新たな対応を盛り込む。国がガソリンの元売り会社に補助金を出し、これを原資に小売価格の上昇を抑えるのが柱だ。軽油も対象とする方針で、灯油や重油は引き続き検討する。新型コロナウイルス禍からの回復が遅れる日本経済への打撃を和らげるのが狙いだが、実効性や公平性には疑問符がつく。
経済産業省が発表した新たな対策は、ガソリンの小売価格(全国平均)が一定の水準を超えた場合に、元売り会社に補助金を支給する仕組みだ。その分を値引きしてガソリンスタンドなどに卸し、小売価格の抑制につなげる
引用終わり
3つの記事を引用しましたが、与党の政策は、個人的に一言で言えば「かなりマズイ」と言わざるを得ません。
1つ目の記事は無期限で就労とは「移民受け入れ」であり、この様な事態になれば今後は外国人就労者が増加するでしょう。当然これは、人件費の面で大きな影響(給料が上がらない方向で)もありますし、家族も一緒に在留可能となると、健康保険や生活保護などの社会保障面でも大きな影響が出そうです。実際に治安の面でも外国人犯罪の増加が問題になっており、技能実習で来日している外国人の犯罪が増加しています。
2つ目の記事は選挙前に話題になり、批判が多く選挙時には増税しないと引っ込めたはずの「金融所得課税」の増税です。
政府は「貯蓄から投資へ」とシフトさせようとしてきましたが、その理由は「年金不安」ではなかったのでしょうか?
公的年金だけでは人生100年時代を過ごすのには不足という事は誰もが知っていることであり、「老後2000万円問題」などもありましたが、その資金を作るための「貯蓄から投資」であり、老後を迎えている方も、お金の寿命を延ばすための「貯蓄から投資」であったはずです。
もし金融所得課税を増税するのであればこういった「貯蓄から投資へ」というマインドを冷やすことになりますので、例えば年間500万円以上の利益に対して増税するなど一般の投資家に対する配慮は必要ではないでしょうか?または、つみたてNISAの年数や利用上限を上げて投資対象も拡大(商品選定範囲が狭すぎる)するなどの非課税制度の拡充も同時に行うべきです。
3つ目の記事は最近高くなっている燃料費の問題です。
ガソリン価格は個人の通勤や買い物といった生活に密接に関わる問題ですし。物流の観点からも物価上昇に繋がる問題です。公共交通機関が充実していない地方ほど影響が大きい問題ですが、元売りに補助金を出しても価格転嫁になるかは未知数です。
これに対して民主党政権時に作られた160円を3か月越えたら25.1円上乗せ分の課税を停止する「トリガー条項」というものがあり、現在「東日本大震災の影響」で凍結されているのですが、これを解除することでガソリンの値段が確実に25.1円も安くなります。
しかし、このトリガー条項の発動は16日の記者会見でトリガー条項に対して残念ながら否定的でした。
この様に3つの記事から考えても日本の政治はどこを向いて行っているか分かりませんね…。
少なくとも日本国民を見て政治をしてはいないようです。
こういったことからも、今後日本全体が良くなっていく事は考えにくく、私たちは個人としてしっかり生活を防衛していく必要があります。
その為にも、自分の価値観を見つめて「ライフプラン」を考え、その実行ができる「お金の使い方」をしなければなりませんね。
今日もありがとうございました。