人生100年時代の運用手法は?

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの土田です。

 

「人生100年時代」と言われて久しいですが、寿命と同様延ばしたいのは「お金の寿命」です。

 

健康であれば働ける時代になってきましたが、そうは言っても、ご飯を食べるために働く「ライスワーク」よりもやりがい、生き甲斐で働く「ライフワーク」の方が高齢で働くなら理想ではないでしょうか?

 

その為に必要なのが「資産にも働いてもらうこと」ですが、日経新聞にこんな記事がありました。

 

日経新聞2021/10/29Web版 「100歳になっても枯れない「引き出し」を」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1856Z0Y1A011C2000000/

 

以下引用

「保有する資産が自分の寿命より先に枯渇しないようにしたい」と思うのは誰しも同じだろう。前回の本欄では、FIREFinancial Independence, Retire Early)の話題の中で、4%の「持続可能な引き出し率」を紹介したが、米国では早くからこのコンセプトを「資産活用」に取り入れている。

退職後収入の議論で必ず言及されるのが、運用する資産からの引き出し金額をどれくらいにするかだ。その古典的なアイデアが、1994年にWilliam P. Bengenが発表した持続可能な引き出し率(Sustainable Withdrawal Rates)という概念だ。

彼の分析によれば、「株式50%、長期債50%のポートフォリオでインフレ調整後の引出率が4%であれば1926年以降のどの30年間を取っても資産は枯渇しなかった」とのこと。この比率は、「Bengen4%」と呼ばれている。

その試算の条件を見ておこう。65歳で退職し95歳までの30年間を想定退職時の資産の4%に当たる金額を決め、その後、インフレ控除後の同額を毎年引き出す運用ポートフォリオは株式50%、長期債50%1926年以降の360カ月(30年間)を1か月ごとずらして、資産が枯渇しない最大の引き出し率を算出すると4%強であった、という分析結果だ。

日本に当てはめながらその課題を整理していこう。

退職後の生活年数は、日本の場合30年より長くすべきだろう。厚労省の簡易生命表(2020年)では、65歳の平均余命は男性で85歳、女性で89.9歳。ただ95歳までの生存確率は、男性が8人に1人、女性が3人に1人なので、95歳で人生の終焉(しゅうえん)を迎えると想定するのはリスクが高そうだ。より保守的に、かつ夫婦で必要な資産額を想定する場合には、65歳女性の9.0%が生存する100歳が、資産活用の期間として1つの目安になりそうだ。

次の課題は運用を過去のデータに依存できるかという点だ。1926年以降の各360カ月のデータを、1月ずつ移動させてその結果を分析しているが、あくまでも過去の実績だ。金利も経済環境も大きく違うため、これを将来の計画を立てる際に使うのはちょっとちゅうちょするのではないだろうか。

実際、その後の研究では、過去のデータをそのまま使うのではなく、各資産クラスのリスクとリターン、そして相関係数を用いたモンテカルロ・シミュレーションで、枯渇しない引き出し率を確率で表示するように変わっている。

引用終わり

 

こういった人生のお金のシミュレーションでは一般的に最近まで90歳までお金が枯渇しないように…というのが多かったように思えます。※とある保険会社の商品パンフでも「人生90年時代」というような文言がありました。

 

しかし、この記事でも「人生100年」という事が現実味を増していることもあり、目安として100歳を挙げています。※とはいえこういったシミュレーションは年々延びており、今50代の方はもしかしたら120時代になっているかも知れませんね(汗)

 

そして、運用手法も時代によって変化しているので、「Bengenの4%」は勿論、「モンテカルロシミュレーション」でもこの激動といえる、時代の大きな変化にはついていけない可能性があると思いますから、過去に頼り過ぎない様にして、運用手法を検討する必要があります。※とはいえ当事務所ではモンテカルロ・シミュレーションも参考にしながら運用ポートフォリオを検討しますが…。

 

当然そこは素人には難しい…。そこでこの記事にもありますが「IFA(独立系金融アドバイザー)」の出番です!

以下引用

ところで先の想定では退職後の30年間ずっと運用することを想定しているが、われわれは95歳、100歳まで運用ができるだろうか。これに対する対応策は2つあって、その年齢まで運用を続けるために第三者である専門家の力を借りるか、当初から途中で運用を諦めることを想定して考えるかだ。

前者の選択肢では専門家が十分に信頼できることが必須だろう。英国ではIFAIndependent Financial Advisor、独立系金融アドバイザー)と呼ばれるアドバイザーがいる。全国で2万人を超え、地域密着で資産運用アドバイスを行っている。

引用終わり

 

前者の場合IFAが必要であり、また、日本では「家族信託」なども活用し高齢でも安心して運用できる環境を作ることも大切です。※認知症対策としても機能します。

 

また、高齢での運用を考える際には、その資産をどのようにして相続させるかも検討する必要もあるので、IFA×FPという専門家がいれば尚安心ですね!※この場合のFPは本来のFP(ライフプラン・運用・保険・税金・相続・不動産の6科目に一定以上の知識がある)です。

 

私もIFAでありFPでもある専門家ですが、FPとして「顧客の人生全体を見て」全てのバランスを考え提案するので、説明時間は長くなってしまいますが、顧客からは「自分では考えが及ばないところも考えてくれて安心できる」と言って頂けます。※それが私のやりがいですね!

 

記事には日本では制度上イギリスのIFAはできないとありますが、本当に制度を改正して日本でも欧米の様な「本物の金融アドバイザー」ができるように法整備して欲しいところです。

 

とはいえ、今選挙中のTV討論で立憲民主党の江田憲司代表代行が、「NISAにも課税する」と発言していました(汗)後に発言は誤解だった(誤解してたのは江田氏でしょうね)としていますが、政権を奪取しようという党の代表代行の方がこの知識レベルでは、欧米の様な金融アドバイザーなどできないでしょうね…(汗)そもそも欧米の様なIFAができてしまうと困るのは銀行など金融機関でしょうから当然利権もある訳で…(涙)

 

という訳で制度として欧米のIFAは法律上できませんが、当事務所としては、記事で言う「顧客本位の業務運営」という点においては絶対的な自信と志を持って業務運営しております!

 

そんなIFA×FPに相談してみたい!という方はこちらからお問合せ下さい!

 

ご自身で勉強したいという方はこちらをご参考下さい。

 

今日もありがとうございました。

 

 

あきたで出産・子育てガイドブックに取材記事が掲載されました。

クルール秋田版(4月号)に記事が掲載されました。

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