リスクを取らないとリターンも得られない時代の運用商品

こんにちは。

ファイナンシャルプランナーの土田です。

 

すっかり季節も秋になり、暑さも和らいで過ごしやすくなりましたね。

とはいえ気温が低くなると、コロナがまた猛威を振るいそうで怖いですが、ワクチンがどれだけ効果的なのかもはっきりしそうです。何れにしても早くコロナ前の日常に戻りたいですね。

 

さて、お金にも働いてもらうことが私たちにも必要な時代となっている訳ですが、お金にも働いてもらうためには、ギャンブルになってしまうような投資ではなく、リスクをコントロールしてなるべく「安全・確実」に資産を増やす方法を選ぶ必要があります。

 

その方法としてよく挙げられる「分散投資」では、「一つの籠に全ての卵を盛るな!」という格言の通り、複数の籠に卵を盛るように様々な「資産クラス」に分散させる投資手法です。

 

具体的には「株式」だけでなく、一般的に株式と逆に動きやすいと言われる「債券」にも投資しようという事が言われていますが(闇雲にいろいろ買えば良いわけではありません)、実は昔と違い債券利回りが低くなりすぎてしまっており、また、昨今の金融市場では様相も様変わりしてしまったため分散効果も薄くなってしまっています。

 

そのため、私も含めIFA(独立系金融アドバイザー)は顧客の運用資産をどう分散投資すると良いかについて考え、調査・意見交換して時代やその顧客に合った(将来も踏まえて)分散投資手法を提案しています。

 

債券利回りの低下で生命保険商品の様な「安全な資産」での運用はお金を増やすという事で言えば効果的ではなくなり、また運用が困難なので、商品自体がなくなる(円建て一時払い終身保険など)ものもあり、また、外資系以外の保険会社でも円建てではなく「米ドル建て」「豪ドル建て」といった外貨建て保険商品を積極的に販売しており、私が外資系保険会社に勤務していた頃には日本の保険会社の外交員の方に「よく外貨建てなんて危ないものを売れるわね!」などと言われていた頃を考えると隔世の感があります()

 

この様に、安全に運用する代表的金融商品であった生命保険を見ても、債券利回りの低下で、円建て→外貨建てと顧客が取るリスクが増すことになっており、最近では生命保険会社も外貨建てでさえ利回りが低くなり、株式で運用できる「変額保険」の販売に積極的に取り組んでいて、顧客が取るリスクは更に増している状況です。

 

バブルのころは銀行に預けるだけで5%以上の金利があったので安全に資産を増やせたのですが、今では保険も外貨や株式運用というリスクを取らないといけない時代になりました。

 

つまりは、リスクを取らなければお金は増えない時代といえます。

 

そんな中でも「安全に資産を増やしたい」というニーズに対して人気があるのは「特殊」な債券です。

 

日経新聞 2021/9/13 Web版 「劣後債で利回り狙う 償還時期と格付けを確認」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC175W60X10C21A8000000/

 

以下引用

企業が発行する社債の一種「劣後債」への関心が少しずつ高まっている。普通社債に比べて破綻した場合などで支払いが後回しになるため格付けが低い分、金利が高めに設定されているものが多い。低金利時代に少しでも高い利回りを得たい個人投資家をひき付けている。ただ、元本の返還条件や金利の変更規定などが複雑なものもある。条件をしっかり見極めることが重要だ。

「他の債券と比べて利率が高いのが決め手」。神奈川県の50代女性は2019年、ファイナンシャルアドバイザーのすすめで三井住友海上火災保険の劣後債を購入した。

劣後債は普通社債より元本や利息の支払いの順位が低い(劣後している)社債だ。発行した企業が破綻したり財務が悪化したりすると、劣後債の保有者に対する支払いの順番は、普通社債の保有者や融資の際に担保を取っている金融機関などより後回しになる。

引用終わり

 

記事にあるように、「劣後債」は普通社債よりもリスクは高いのですが、その分利回りは高くなっており、保険会社や銀行などの劣後債は特に人気になっています。

 

この劣後債にも外貨建てのものもありますが、日本の大手保険会社のものでも新規発行時利回りで4%超もものが多く、リスクや商品性は異なるとはいえ、その会社の外貨建て保険を買うよりもリターンが大きくなり人気があります。

※とはいえこちらも既発債では債券価格の上昇があり利回りも2%を割っています。

 

この様に、債券でも利回りを期待できる商品ではありますが、その分普通社債よりもリスクが大きいものになりますので、仕組み・リスクをしっかりと把握した上でご自身に合う金融商品かどうかを判断し購入する必要があります。

 

秋田ではIFA自体が少なく証券会社の営業マンくらいしか勧めている人はいないかもしれませんが、東京などではIFAが普通社債や保険商品と同じ感じで販売しているのを聞いた事がありましたのでご注意下さい。

 

安定した利回りがある金融商品を求める方が多いので、こういった「劣後債」もそうですが、他にもワンルームマンション投資・太陽光発電投資など様々な投資話があり、私のところへも相談に見える方が多いのですが、甘い話には裏があるものと思って、しっかりと仕組みやリスク、自分の投資目的やリスク許容度に合っているかどうかも含め慎重にご判断下さい。ご判断が自身でできないときは、見送るのが無難ですし、それでも検討したい場合は第三者の専門家(営業マンではなく)にご相談して下さい。※買ってからご相談に見える方も多いのですが、買う前にご相談下さい。

 

リスクを取らなければリターン(金利)は得られない時代です。

 

今も将来も安心して暮らせるようにお金にも働いて欲しい!という方は、正しくリスクと付き合う覚悟が必要です。

 

ご自身で学びたいという方はこちらもご参考下さい。

 

独立系FPと一緒に取り組みたい!という方はこちらからお問合せ下さい。

 

今日もありがとうございました。

 

 

 

 

あきたで出産・子育てガイドブックに取材記事が掲載されました。

クルール秋田版(4月号)に記事が掲載されました。

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