こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
NYダウの史上最高値更新に続き、日経平均が午前から大きく上昇し、午前の終値が640円高となっています。機械受注が7.8%増ということも追い風となっているようですが、このところの日経平均の低迷を打破できるでしょうか?
さて、新型コロナ以降に世界の変化速度がかなり上がっているように思われます。
これは世界中で金融緩和・財政出動をしたり、コロナで生活様式が変わったり(在宅ワークなど)したことで、ITなどの新しい生活のためのお金の使い道に、投資・投機マネーや国家による補助金・助成金など巨額のマネーが流入したことが大きいのですが、今後どうなっていくのかも生活に密接に関わる重要なことなので考えなければいけません。
そんな中、日経ヴェリタスセレクトにこんな記事がありました。
2021/7/12 「低金利は恵みか呪いか 膨らむバブルと格差の火種」
https://r.nikkei.com/article/DGXZQOCD062UQ0W1A700C2000000?type=my#IAAUAgAAMA
以下引用
米国の長期金利の上昇に急ブレーキがかかってきた。低金利は、株式相場を下支えし、財政出動の負担を軽減する面では朗報だ。だが、成長や物価が低迷する「経済の低体温症」の前兆だとすれば、喜んでばかりもいられない。
米長期金利の指標の10年物国債利回りは前週に一時1.3%割れまで低下(債券価格は上昇)した。昨夏の約0.5%から3月の1.7%台まで半年ほどで駆け上がった後の急減速で、金利上昇局面はいったん収束したようだ。
ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)からみれば、新型コロナウイルスで受けた打撃からの回復がややペースダウン気味なのが金利低下の主要因だろう。市場参加者の持ち高が債券売りに偏っていたところにシナリオ修正が重なり、金利変動が増幅された形だ。
米長期金利が2%を突破する可能性が遠のき、投資家は「1%台の米長期金利はニューノーマルなのか」という問いに直面している。
「『しばらく待てば循環的に金利が上がる世界』は終わった」。筋金入りの債券強気派、みずほ証券の上野泰也氏の見立てはシンプルだ。コロナ前から始まっていた低成長・低インフレが定着し、「投資家は1%台の米10年債利回りに耐える時代に入った」とみる
引用終わり
世界の先進国では日本同様金利が下落してきました。米国でさえコロナを大きなトリガーにして1%を割る金利まで下落しましたが、その後上昇に転じ2%を目指すのではという意見が多かったのですが、ここにきてまた金利が下がっています。
金利が物価上昇よりも高い世界では、資産運用でリスクを取って株式などで運用しなくても、銀行に預けておけばお金が増えてくれるので、リスクを取らないリスクが低い(投資する必要がない)のですが、金利よりも物価上昇が高い場合は、リスクを取らないリスクが高くなり(銀行に預けていても増えず、物価が上昇するのでお金の価値が減っていく)、投資などもしていかないと将来の資産形成が難しくなります。
また、これだけ低金利では、よく資産運用の本やネットなどの情報にある「投資の基礎」で書かれている「株式と債券への分散投資」も機能しなくなってしまいます。
そしてこの記事中にも
以下引用
だが、「『成長率>金利』はバブル醸成の条件でもある」(河野氏)。株式や不動産などにマネーがなだれ込めば、資源配分はゆがみ、経済は不安定化する。河野氏は「『財政赤字のギャンブル』に賭けることは、世界的な株式バブルの永続に賭けるのに近い」と危惧する。
バブルの膨張と並んで気がかりなのは格差拡大だ。補助線になるのは経済学者ピケティ氏が提唱した「投資収益率(r)>成長率(g)」というもう1つの不等式。安全資産である債券や預金のリターンが一段と下がれば、リスクテークの余力が大きい富裕層に経済の果実が集中する形で「分配がゆがみ、ただでさえ深刻な格差問題がさらに悪化する懸念が強まる」(河野氏)。
引用終わり
バブルと格差拡大という言葉がある通り、債券がだめなら「株式一本勝負もバブルの永続に賭けるのに近い」ですし、そうはいってもピケティの言う「投資収益率>成長率」であれば労働収入よりも資産運用収入が高くなる世界ですから、資産運用も適切に行わなければ「格差社会」では生き残れない可能性が高くなってしまいます。
世界は今まさに「激流」に入ったかのように変化が激しくなり、そしてその変化は恐らく日本の将来を考えると厳しい変化になるでしょう。
そういった時代だからこそ、我々個人でできることはしっかり準備しておくことが重要と思います。
その中の一つに、「お金の効率化」があります。
時代の変化に対応できるよう準備しておきましょう!
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今日もありがとうございました。