こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
今週はアメリカでFOMC(米連邦公開市場委員会)が行われ、日本でも日銀政策決定会合が行われました。それを受けてアメリカ株は今年最大の下落率となりました。
日経新聞 2021年6月19日 Web版 「FRBに拒絶反応 NYダウ5日続落」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN00002_Z10C21A6000000/
以下引用
米連邦準備理事会(FRB)の利上げ前倒し方針への転換から2日。緩和に前向きなハト派姿勢を見直したFRBに株式市場は明確に拒絶反応を示した。
18日のダウ工業株30種平均は5日続落。週間では3.4%安と今年に入り最大の下落率を記録した。シティグループが12日続落するなど金融中心に景気敏感株が総崩れ。米長期金利の低下にもかかわらず、アップルやフェイスブックなど主力ハイテク株も売られた。
FRBは16日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年中に2回の利上げを見込んだ。24年以降という前回3月の見通しから利上げ時期が前倒しされた。背景にあるのが20年8月に指針とした「平均物価目標」の達成だ。
6月のFOMCの物価見通しに基づくと、20~23年の上昇率は平均で2.2%と3月時点(1.9%)から切り上がった。2%を到達点とするのではなく、一定期間の物価上昇率を平均で2%とする目標で、金融緩和政策を根気強く続けるために採用した方針だった。当面は達成困難と思われた目標だが、想定以上の景気回復を受け、達成の可能性が急速に高まった。この意味で利上げ前倒しは自然な流れといえる。
ただ、低金利に慣れ親しんだ市場では警戒が強まる。利上げ前倒しとなれば、その前に実施される国債などを買い入れる量的緩和の縮小(テーパリング)の開始時期も早まる。9月決定・11月開始(バークレイズ)、9月決定・10月あるいは11月開始(エバコアISI)と、これまで少数派だった年内の開始予想が増えつつある。1年以上にわたる株高を演出してきたFRBのバランスシートの規模拡大の鈍化に身構えざるを得ない。
引用終わり
4月5月とインフレ率(CPI)が市場予想を大きく上回りましたが、内訳をみると新型コロナの影響を受けた分野で需要の回復が起こっています。ワクチン接種拡大によりアメリカでは来月の「独立記念日以降は自由に出かけられる!」というムードが高まっているようです。
そうすると景気的には良いはずなので、株価は何故下がったのか?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、記事の通り、今回FRB(米中央銀行)の方針が「金融引き締め」(タカ派)的になったことで、警戒感が出たようです。
昨年から新型コロナ対策で世界中が所謂「お金をばら撒いた」状態になりましたが、それが株式市場やビットコインなどの暗号資産などに流れ、また、先日も紹介した「ミーム銘柄」などの投機的取り引きも活発化するなどの「資産バブル」が起こっていると考えると、今回のFRBの動きは「流石動きが速い」と私は思いました。
こういったことを受け、運用会社でも運用方針の転換をしているところが増えており、記事にあるような株式市場の「大きな調整」がなかったとしても、景気や運用する資産の転換期が来ているといえそうです。
私の顧客のほとんどが「長期の資産形成」なので今回の件でもあまり積極的に運用商品の変更などはしませんが、中には「退職金など老後資産の取り崩し運用」の顧客もいらっしゃいますので、そういった方々には多少運用商品の変更や運用資産のバランス変更のアドバイスも重要になりそうです。
資産運用では、過去の運用成績モデルを基にポートフォリオ(資産配分)を決めることが一般的ですが、正直これだけ社会や文明の発展速度が速く、株価や経済指標の動きが大きな時代は過去になかったので、過去の分析だけでなく、未来の先読みも長期投資で重要なポイントで、そういったことを念頭に、投資信託の目論見書などを読んでみるのも大切です。
最近ご自身でネット口座を開設されて運用しているかたで、思ったような運用成果が出ないという相談がありましたが、残念ながら「教科書的」な資産配分がされていて「時代に合っていない」運用でした。※どうやって運用商品選んだかお聞きしましたら「本とネット」で情報収集したそうです…
もちろん、ご自身で将来を考えて運用をするのはとても良い事ではありますが、その場合にはもっと勉強されたり、情報収集したりしないと「教科書的」な運用になってしまい、効率的ではない運用になってしまいがちです。※結果「時間とお金を非効率に使ってしまう」ことになります。
ですので、勉強したり情報収集したりするのは面倒!という方は、独立系FPや独立系金融アドバイザー(IFA)に依頼すると早くて確実です。
コロナ相場には乗り遅れたけど資産運用してみたい!という方はぜひお問合せ下さい。
ご自身で勉強したいという方はこちらもご参考下さい。
今日もありがとうございました。