こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
NYダウが633.87ドル安で取引を終えましたね。
3カ月ぶりの下落幅とのことですが、投機的な取引による警戒感から(日経新聞記事による解説では)恐怖指数(VIX)も急上昇し37.21になっていますね。VIXが30だと大体±10%程度の値動きになってもおかしくないというものなので、短期トレードの方は要注意(腕の見せ所!?)ですね。
さて、そんな中で10~12月期の決算で、アップルが初めて売上高1000億ドルを超えたとのことです!PCの新型やiPhone12が発売されたことや、テレワーク需要なども重なってのことですが凄いですね!
また、Facebookも53%増益とネット広告も好調のようです。新聞やTV広告が減少し、日本でも大手メディアが減収減益していますがこれも時代の変化でしょう。
そして、時価総額でトヨタを抜いたテスラも遂に通期最終黒字!EVもバイデン大統領や菅首相など世界の後押しを受けて今後大きく伸びそうです。今年はテスラもドイツやテキサスの工場が稼働することでシェアも伸びるでしょうね!
新しい社会や生活様式になると、日本企業が主役の座からどんどん減っているという内容で昨日つぶやきましたが、早速そういったことへの警鐘を鳴らす記事がありましたのでご紹介します。
日経新聞 1/28 Web版 「EV電池、欧州が本腰 日本にちらつくDRAMの過去」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFK159VQ0V10C21A1000000
以下引用
世界が「カーボンニュートラル」(炭素中立)の実現に向けて動き出した。自動車業界の動向に詳しいインテルの野辺継男氏(同社デジタルインフラストラクチャーダイレクター)は、「産業競争力」と「エネルギー安全保障」の2つの視点が重要と説く。
車両の生産から廃棄までのライフサイクルにわたる二酸化炭素(CO2)の排出量の削減に向けて、電気自動車(EV)へのシフトを進める欧州や中国と、ハイブリッド車(HEV)を重視する日本。野辺氏はインタビューの上編で、「市場ごとに別の技術を開発するという二重投資が必要になり、国際競争力の拡大への負荷になる」と指摘した。下編は、EV市場の将来動向やその中核部品であるリチウムイオン電池が抱えるエネルギー安全保障の問題などを議論する。
引用終わり
記事にある通り、EVのボトルネックは電池の供給であり、日中韓の企業が19年には87%シェアを取っている状況でしたが、欧州では「欧州バッテリー同盟(EBA)」を結成して自前での電池確保に向け舵を切っています。
ここには「エネルギー安全保障」という目的もあり、原油の様に中東など外国に依存しない体制を作ろうとしている訳で、過去に学び未来に活かすという道を歩んでいますね。
では日本ではどうでしょうか?
日本の過去における苦い経験の一つに半導体メモリー(DRAM)があります。
過去世界トップにいたのですが、記事の通り「投資を控えた」ために一気にシェアを落とし二度と挽回できませんでした。
今回の電池においても技術競争が激しいので大きな投資が必要です。
これは一企業では賄えないレベルのものになってきたとありますが、そうなった時に誰がお金を投資するのか?
国を挙げて投資をするのも一つですが、世界ではESG投資(エネルギー・ソサエティ・ガバナンスの頭文字を取ったもの)に目を向け、世界中のESG投資家に対してアピールし資金を集めています。そしてそういった結果が、赤字続きのテスラがトヨタを時価総額で超える結果を導き、その成長を支えています。
記事の最後に
以下引用
「自動車は脱エンジン車の動きが加速し、エネルギーは石油から再生可能エネルギーへと大転換していきます。こうした変革期を乗り越えるのは容易ではありません」
「要素技術だけでなく、市場や投資の環境、リスクの判断、政府との関係など幅広くかつ深く洞察しなければなりません。ですが、変化をうまく捉える海外企業は少なくありません。日本の企業も、彼らに負けないようなダイナミズムが必須でしょう」
引用終わり
とある通りですが、日本企業がEVや電池の分野で主役であるためにも頑張って頂きたいですし、そういった企業を応援する意味でも私たちも「投資」の意味を自分の資産形成のみならず、もっと大きな意味も考えて投資をする「賢い投資家」でありたいと改めて思いました。
今日もありがとうございました。