こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
新型コロナの新規感染者数が東京でも200名を3日連続で下回り、少しは落ち着いてきた感はありますが、なかなか日常の回復は難しいですね。
秋田県でも感染者が出る中思うのは、感染して健康を害する事よりも、隔離されること、周囲に対して迷惑を掛けてしまう事や誹謗中傷されることの方が怖いと感じている方が多いと思います。
そういう意味でも新しいタイプのウイルスですね。
そんなコロナに関連した記事が今日の日経新聞一面でした。
日経新聞 9/7朝刊 「成長の女神どこへ コロナで消えた「平和と秩序」」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200907&ng=DGKKZO62882320R20C20A8MM8000
以下引用
世界は変わった。新型コロナウイルスの危機は格差の拡大や民主主義の動揺といった世界の矛盾をあぶり出した。経済の停滞や人口減、大国の対立。将来のことと高をくくっていた課題も前倒しで現実となってきた。古代ローマの平和と秩序の女神「パクス」が消え、20世紀型の価値観の再構築を問われている。あなたはどんな未来をつくりますか――。
引用終わり
記事にある通り今回のコロナ危機で「将来のことと高をくくっていた課題も前倒しで現実となってきた」としており、今回の危機を「危機をしのぐだけでなく、弱点を克服する奇貨とする」必要性を訴え記事を締めています。
戦後の発展は世界人口の増加による「人口ボーナス」によるところも大きかったものの、その後、先進国中心に人口増加率は下がり、新興国の人口増加によって2100年位を頭打ちになる予測です。
また、技術の進化は「人を不要」にしており、テクノロジーは結果として大量の雇用を奪ってきましたが、今後もその動きは加速していくでしょう。ダボス会議では今生まれた赤ちゃんが将来就職するときには、今の仕事の65%は無くなっており、今はまだ無い仕事をするというシミュレーションをしていたそうですが、その新しい仕事は大量雇用の受け皿にはならないでしょう。
こうなると、当然所得格差は拡大し、富める者はより豊かに、貧しい者はより貧しくなっていく将来像が見えてきますね(汗)
そして、今回のコロナで更に人の動きも減少し、オンライン化が進むことでその動きが加速していくと思われます。
こうなると、旧態依然とした思考ではとても対応できません。
記事にある通り、生産性の向上や所得再分配の仕組みを再構築しなければ、恐ろしい未来が待っていることでしょう。
そんな中、記事ではフィンランドを例に挙げています。
以下引用
労働時間の半分以上を好きな場所で働ける法律を1月に施行したフィンランド。個々の能力を引き出す社会づくりは、オンラインでの遠隔勤務などコロナ危機への対応を柔軟に進めるうえでも備えとなった。労働生産性は約30年間で3倍に高まり、伸び率は主要7カ国(G7)を上回る。
引用終わり
北欧の国々は「高福祉国家」というイメージの通り教育にも力を入れていて、大学まで考えても教育費用はほぼ国が負担してくれます。そんな「人材こそ資源」という考え方もあり、労働生産性が高い訳ですが、この様に、政治もしっかりと時代に合わせて機能しているようですね!
日本も昔は「日本を見習え!」と世界から注目されていたはずなのですが、今や「日本化しないように」と世界中の中央銀行や政府に言われてしまう(ジャパニフィケーションなどと呼ばれています)状態です(汗)
最近同じような記事が多いかも知れませんが、情報を集めれば集める程、「今変わらなければ大変なことになる」という危機感で一杯になってしまうので、「お伝えしなければ!」になってしまうんですね(汗)
という事で、政治も変わらなければ大きな変化はないので、当然変わって欲しいのですが、それには時間が掛かりますし、そもそも私たちがコントロールできるものでもありません(選挙での投票くらいしかできませんし…)。
であるならば、自分のライフプランから対応していくしかないと思うのです。
昔は国が上りのエスカレーターみたいなもので、生活していれば皆豊かになれました。ある意味「ライフプラン」を個人が考えなくても、「良い学校出て、良い就職をして、結婚し家を建て、子育てをして、老後になれば年金や退職金で安泰」というライフプランのモデルで大丈夫だった時代です。
しかし今はどうでしょうか?
既にエスカレーターは下りのエスカレーターになっており、更にスピードが増している(汗)
終身雇用や年功序列もほとんどの場合なくなっており、折角就職した企業も倒産するかも知れません。社会保障や税金など今と将来ではどうなって行くでしょうか?少なくとも「ライフプランモデル」は崩壊していると思います。
新型コロナ危機をきっかけに、どう考えどう動くかで今後の人生が大きく変わる。そんな人生の転換点に私たちは立っているのかも知れませんね!
今日もありがとうございました。
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