こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
さて、昨日は日経平均株価が1年1カ月ぶりに23,000円を突破しましたね。(NYダウも連日の最高値更新!)
日経新聞11/6朝刊 「日経平均2万3000円回復 1年ぶり」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO51835230V01C19A1MM8000/
とはいえ、株高原因として日経新聞ではこう書かれています。
引用開始
5日の東京市場で日経平均株価が反発し、2018年10月以来ほぼ1年1カ月ぶりに2万3000円台を回復した。前日の米国株市場でダウ工業株30種平均が3カ月半ぶりに史上最高値を更新し、投資家がリスク志向を強めた。米中貿易交渉が進展するとの期待から買われている。景気指標の改善も拍車をかけた。
引用終わり
つまり、「アメリカの株価が上がったから(米中貿易交渉が進展するという期待)上がった」という分析ですね。
日本の株価(企業の業績)が如何に海外の影響を大きく受けているかを表している記事ですし、よく「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」と揶揄されるように、アメリカ株が下がると日本株はアメリカ以上に下がって、アメリカが史上最高値更新!くらいまで上がってやっと日本は以前の株価を回復するという現象が続いています。(汗)
ですから、当然市場分析をする場合は海外(特にアメリカ)の経済などの各指標や政治や世界の方向性、イベントなどが重要になります。
極論を言えば、日本の株価(特に日経平均)は日本の景気が悪くても、政治が停滞していても海外が良ければ上がるということになります。
※また、消費増税も輸出企業の業績には後押しになりますので、増税で国内景気が冷え込んでも輸出企業にはあまりダメージもないということもあるので、やはり日経平均株価=日本経済ではないということになりますね。
そんな中ですが、本日は日経平均株価に影響を与えそうな国内の事象として、SBG(ソフトバンクグループ)の4-9月の連結決算発表があります。
日経新聞記事 「ソフトバンクGきょう決算発表 孫社長「翻意」は?」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51811750V01C19A1000000/
以下引用
ソフトバンクグループ(SBG)が6日の15時に2019年4~9月期の連結決算を発表する。16時から都内で会見を開き、孫正義会長兼社長が登壇する。巨額の投資をしてきたシェアオフィス「ウィーワーク」運営の米ウィーカンパニーの企業価値の見直しでどの程度の評価損がでるのかが最大の注目点だ。「前進あるのみ」を信条とする孫社長に会見発言で「翻意」があるのか、低迷する株価への対策も着目点だ。
引用終わり
ソフトバンクといえば、携帯電話を中心とした「通信事業」を行っている会社。というイメージを持つ方が多いかと思いますが、それはソフトバンクグループの1事業にすぎません。
実際は「投資会社」となっており、「ソフトバンクビジョンファンド(SVF)」の第1号ファンドでは10兆円もの資金を集めて様々な「ユニコーン企業」に出資しています。
そしてその「ビジョンファンド」事業が「米ウィーカンパニー」のIPO失敗などで大きな評価損を出しているソフトバンクグループですが、2号ファンドの投資戦略などにも注目が集まっていますね。
その「ソフトバンクグループ」は日経平均株価を左右する影響力を持っている企業です。
というのも日経平均というのは東証一部上場企業の中(2,154社11/1時点)から225社を選定して計算する指数であり、ソフトバンクグループはその中で日経平均の値動き対し約4%もの影響力を持っています。※ユニクロは1社で約10%もの影響力があり「ユニクロ指数」などとも呼ばれています。
とはいえ、今回の決算発表で大きな変化はないとは思いますが、「日経平均株価」というものについて考えるきっかけになればと思い紹介致しました。
というのも、運用系のご相談で本やネットを読まれて「指数連動型(インデックス型)の投資信託が良い」という情報を持っている方が多くいますが、「ではTOPIXと日経平均ではどちらに連動するのが良いと思いますか?」などと質問をしても違いを分かっていないので答えられません。
勿論、分からないから当事務所に来ている訳なので、ご相談者が理解していなくとも全然構いませんが、中には本やネットの情報を真に受けて「何に連動するかも分からずに」投資している方もいるだろうと思います。
「何に投資しているか分からなくても、儲かればよい」
というのも一つの考え方かも知れませんが、投資対象を知ることは長期投資に於いてとても大切です(将来成長していくものなのかどうかの判断材料)し、投資の楽しみにもなります。また、経済の勉強という面でも、「何故今上がっているのか?」を考えるきっかけにもなるので、知らなかったという方もぜひこれを機に調べてみて下さい!
また、そういった事を調べたりというのが面倒だったり苦手だったりする方は、ぜひそれをあなたの代わりにやってくれる専門家(IFA(独立系金融アドバイザー))からサポートを受けられてはいかがでしょうか?(それがいい!という方はこちらからお問合せ下さい(笑))
今日もありがとうございました。