こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
今日の日経新聞からですが、三井住友銀行が個人営業でノルマを廃止するそうです!
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44093330T20C19A4EE9000/?nf=1
以前から、銀行ではノルマ達成のために、投資信託の販売後、販売手数料目当てで今保有しているものを売らせて、次の投信を販売するいわゆる「回転売買」をやっていて顧客に損失を出させる(長期保有ほど投資成績は基本的に良いです)事が問題視されていました。
私も実際に銀行で投資信託を購入したかたからの相談も数多く受けてきましたが、多くの方が損失を出していました(直近は株価も上昇している相場であったにも関わらず)
また、損失を出して相談に来た方が「騙された!」と怒っているのも特徴です。
※金融商品は投資に限らず(保険もローンも)自己責任なのでご注意を。
理由は簡単で、投資における「目的」もなく「運用方針」もないから投資がギャンブルになっているということです。
安定した投資の基本は「長期・資産分散・時間分散」ですがその全てを銀行の提案は守っていませんでした(私の相談事例では例外なく)
とはいえ、銀行の信用力は(田舎ほど!?)絶大です。
私が、「この分配金は元本(投資したお金)から払われてますよ」と言っても「あの人(販売した銀行員)が嘘をつくわけない!」と逆に怒られたこともあります(汗)
そんな中、メガバンクがこういった方針を取る事は非常に大きなインパクトがあると思います。
記事中にもありますが、長期保有をした方が一般的に運用利回りが良くなるのですが、そうすると銀行には手数料があまり入りません。短期で売却させて次の投資信託を売った方が遥かに儲かります。つまりこれをすると銀行は儲からなくなります。
その利益を捨てて顧客の資産が増えた事にインセンティブを与えるという事なので、顧客目線の大改革といえそうです!※短期的な資産増加を狙って商品を売らなければという注意事項はつきますが…
しかし、銀行の利益が大幅に減る改革です!金融商品(保険や投資信託)の販売手数料が激減すると今の体制(行員の高給や各地の支店)は維持できないことになりかねません。
とはいえ、これによって地方銀行にもそういった考えが広まる事を期待します!
銀行は手数料を顧客から稼ぐビジネスモデルではなく、長期に渡って顧客の資産を増加させるビジネスモデルに変化すべきと思いますし、でなければ融資環境が様変わりする中で、存在意義すらないと思います。実際に地銀の6割は10年後赤字という記事もありました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43852690X10C19A4EE9000/
こういった顧客本位の金融サービスは、現状私の様な独立系FPが顧客に対して行っていることではありますが、残念ながら独立系FPも少ないので世の中を変える程のインパクトもありませんし、そもそも私一人では何万人もの方に対応もできません(汗)
ですのでライバルというよりも、銀行が本当に良い金融サービスを行えば私は失職するかもと思いますが(汗)それでも金融業界が本当に顧客本位に変わるなら喜んで失職も受け入れます(汗)
といっても、行員のレベルを上げる(知識や意識)必要性や組織の大改革も必要ですから数年で変わるとは思えませんが…
しかし顧客本位にするという、三井住友銀行の改革がどの程度のものでどの位拡がるか!非常に楽しみですしぜひ成功して欲しいですね!
そうはいっても、そんな大改革が起こるのを待っている時間はない!という方は独立系FPにご相談を!(笑)
今日もありがとうございました。