こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの土田です。
国会では来年度の予算案が審議され衆議院を通過しました。
7年連続で過去最高の予算案となり、初の100兆円越え!
税収の見込みも約62兆円という事ですから増税効果を見越しての予算編成と言えそうです。
※消費税増税で税収が増えるかはわかりませんが…
この中で、社会保障費は約34兆円と当然ながら増加しました。
新発の国債発行額が約32兆円ということですから、社会保障の予算がそのまま借金になっていますね(汗)
なぜ(汗)か。
それは、社会保障費のほとんどは年金・医療・介護と高齢者向けのものだからです。
別に高齢者に支出をするな!という事では全くなく、このままでは(というか既に)制度的に破綻してしまい、それこそ将来世代にツケが回ることは明白なのにも関わらず、一向に制度改正が進まない事に対して(汗)なのです。
今日の日経新聞に日経の記者の方の記事で、「社会保障改革、企業の出番」というものがありました。
記事は国の制度改革は遅々として進まないが、その理由として「次の選挙が終わるまでは国民の負担増になる話はするな」という事が選挙の度に繰り返されている事を挙げ(これは先日読んだ「逃げきれない世代」の著者(元経産官僚の方)も問題提起しておられました)、これでは国民が尻ぬぐいを押し付けられかねないので、企業が積極的に高齢社会対策を請け負ってはどうか?という内容です。
具体的には、
①高齢者を雇用する事
②医療費の抑制(健康保険組合を通じて医療機関の監視)
③従業員の健康づくり支援
を企業が積極的に行うというものです。
勿論これができれば良い事ではありますが、問題点もすぐ浮かびます。
①に関しては、能力がある方であれば既に雇用されていたりしますし、雇用に関しての法的な縛りもある中では従業員全員を雇用し続けるのは難しいのではないでしょうか?
②に関しては病気や治療の情報などを企業や健保組合が管理するとなれば抵抗感を持つ方も少なくないですし、情報漏洩リスクなども考えると現実的に可能なのかが気になります。
③は大企業を中心に「健康経営」をスローガンに取り組んでいるところも出てきていますね。とはいえこれもハードルが高く、「健診で再検になったら強制的に再受診させる」という事でも難しいと聞いています。
やはり企業だけに努力をしてもらうには残念ながら限界がありそうです。
※これを中小企業まで徹底させるのは不可能に近いでしょう。
となればやはり、国に早急な改革を望むところですが、これまでの経緯を見る限り難しいでしょう。
※社会保障の危機は40年も前に分かっていた事で、欧米では1980年代に様々な制度の改革を行っています。日本はずっと先送りしてきました(汗)
なので、結局我々個人が「尻ぬぐい」をしなければならなくなりそうです。
対策としてはもちろん「資産形成」も大切ですが、お金だけでなく3つの視点で老後(老後に限らないですが)に備えないといけませんね。
その3つは
①お金の健康
②心の健康
③体の健康
です。
①は「資産形成」と「お金に働いてもらう」ことが中心ですね!
②は趣味ややりがいを持つこと、また友人や家族といった共に過ごせる仲間をもつことです。
個人的にはここに「仕事」もくると良いと思います。①に仕事が行くと所謂「ライスワーク」となり食べるために働かなければならない状態です。「ライフワーク」にして社会に貢献できるからとか、好きだから仕事ができる状態を老後には創りたいものです。
③は文字通り「健康な体」です。お金があっても寝たきりではつまらないですからね。
不摂生は今から注意しましょう!(自分に言い聞かせるように…)
という事で、国や会社に頼らずにしっかりとした「ライフプラン」を立て「3つの健康」を守れるように生きたいものです。
今日もありがとうございました。