先日、東京で独立系ファイナンシャルプランナー※以下FP(FPは大きく分けると企業に所属するFPと独立したFPに分かれます)の研修・情報交換会に行って来ました。
全国から独立系FPの方々が集まりFPの実務や最新の情報についていろいろ学んだのですが、そこで出た話の中でも恐らく日本のほとんどの方が誤解しているFPの本来の役割について書こうと思います。
その前に皆さんはFPとはどんなことをする職業だと思いますか?
保険や資産運用などのアドバイス?住宅ローンのアドバイス?家計の節約?はたまた社会保障制度などを有利に活用するアドバイザー?etc...
確かにFPと名乗る方はこういった仕事をしている方が多いですね!
しかし、実はどれも違います!
FP本来の仕事とは、、、
それは、「顧客の夢(ライフプラン)実現をサポートする仕事」です。
意外に思う方も多いかも知れませんが、本来のFP業務はこれなのです。
夢(ライフプラン)の実現にはお金が必要です。
なので先ほど並べたような業務も必要なのですが、あくまでもそういったことは一つの手段であってFP業務の目的ではありません。
そのためFPの試験にはFPの「6つのステップ」があります。
※()内は私の意訳です
①顧客との関係確立とその明確化
(初回面談はお見合い)
②顧客のデータ収集と目標の明確化
(ある程度お互い信頼できてから個人情報をお預かりします)
③顧客のファイナンスの状態の分析と評価
(現状のお金の健康診断及び夢との距離を測ります)
④プランの検討/作成と掲示
(③で現状のままでは夢の実現に問題があれば対策案を作成/掲示します)
⑤プランの実行援助
(対策案の実行援助、家計や保険、住宅ローン見直し、資産運用などを行います)
⑥プランの定期的見直し
(定期的に夢との距離を測ったり、不測の事態などに対応します)
こういった順番で実際のコンサルティングを行います。
一般的に金融機関では金融商品を売ることが目的なので、こういったところまでは行いません。
また、一見コンサルティングをしているような会社であっても、保険、証券、住宅ローンなど金融商品ごとに部分的なコンサルティングを行いがちなので、夢(ライフプラン)を叶えるための全体的な最適化が行われません。そのため例え商品は良いものを買っていても、全体で見ればチグハグな状態になりがちです。
FPの本場アメリカでは顧問FPに相談し、人生全体を考えて金融商品(保険、証券、不動産、住宅ローンなど)を活用し、自分や家族の夢(ライフプラン)実現に向けて安心して生活している方が増えているようです。※リーマンショック後にFPの評価は更に上がったそうです。(FPの顧客はリーマンショックでも資産を守った)
また、FPが夢(ライフプラン)実現において、現状ではお金が足りない際に、解決する順番としては
①収入を増やす(転職や配偶者が働くなど)
②資産の活用(お金や土地などにも働いてもらう)
③支出を減らす(節約や夢の変更※保険やローンの見直しは②で行うのでここには含みません)
の順番です。
③を真っ先に考える方が多いと思いますが、実は③は生活が窮屈になったり、夢を諦めることに繋がるため極力やりたくないのが本音です。その日の有名FPによるパネルディスカッションでも「(単なる)節約はFPの仕事ではない!」と言っておられる方がいました。
そのため、②の業務、特に資産運用をしっかりアドバイスできることがFPとして大切だとおっしゃってましたし、アメリカのFPは特にここが強いのです。
また、金融庁の諮問委員をやっている方も金融庁のこれからの方針についてなどお話し頂きましたが、少し長くなりすぎましたのでまた改めてお伝えしたいと思います。
ということで、FPの本来の業務、それは「夢(ライフプラン)の実現をサポートすること」とぜひ覚えて頂ければ幸いです。
今日もありがとうございます。
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